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インテリアが感情に与える影響とは?

インテリアが感情に与える影響とは?

雰囲気がよく、リラックスできる空間を提供することで、訪れやすい場所になります。
クリニックのインテリアは、患者の気持ちに大きな影響を与えるため、設計や施工において非常に重要な要素です。
本コラムでは、インテリアが感情に与える影響について、具体的な色彩や素材、空間の工夫などを通じて探っていきます。

クリニック内装設計・施工

1. 色彩が感情に影響

①青色

青色は、穏やかさや安定感を与える色として知られています。この色を取り入れることで、患者はリラックスしやすくなります。研究によると、青色は心拍数を下げ、ストレスを軽減する効果があるとされています。

②緑色

緑色は、自然を連想させる色です。この色は安心感を与えるだけでなく、目にも優しく、疲れにくい特徴があります。クリニックのインテリアに緑色を取り入れることで、患者が心地よく感じる空間を作ることができます。

③ベージュやクリーム色

ベージュやクリーム色は、温かみのある色合いで、居心地の良い雰囲気を醸し出します。これらの色は、清潔感も持ち合わせているため、クリニックのインテリアに最適です。

④薄いグレー

薄いグレーは、シンプルで洗練された印象を与えます。この色は、他の色と組み合わせやすく、落ち着いた空間を演出することができます。薄いグレーを基調にすることで、インテリア全体のバランスが整います。

⑤パステルカラー

パステルカラーは、柔らかい印象を与えるため、子どもから大人まで幅広い年齢層に好まれます。クリニックのインテリアにパステルカラーを取り入れることで、訪れる人に親しみやすさを感じさせることができます。

2. 安心感・親しみやすさ

①調和のとれた色彩

インテリアの色彩は、調和を持たせることでより良い印象を与えます。異なる色を組み合わせる際は、色相や明度を考慮し、視覚的に心地よい空間を作り出すことが重要です。

②高品質な素材

高品質な素材を使用することで、クリニックの信頼性を向上させることができます。木材や天然石など、自然素材を取り入れることで、温かみと安心感を提供することができます。

3. 期待感を生み出す

①ミニマリズム

ミニマリズムは、必要なものだけを残し、シンプルな空間を作り出すデザイン哲学です。無駄を省くことで、清潔感が生まれ、患者がリラックスできる空間になります。

②シンプルで機能的な家具

シンプルで機能的な家具を選び、使いやすさと美しさを両立させましょう。例えば、待合室のソファや椅子は、耐久性があり、掃除が簡単な素材を選びます。また、収納機能を持ったテーブルなど、多機能家具を意識しましょう。

4. 内装設計段階での工夫

①開放的な空間へ

開放的なレイアウトは安心感を与え、逆に狭い空間は圧迫感を感じさせることがあります。家具の配置や空間の流れが、ストレスや安堵感に影響を与えます。天井を高くしたり、大きな窓を設けたりすることで、開放感を演出することができます。

②統一する素材や色を決めておく

インテリア全体で統一感を持たせるためには、設計段階から完成をイメージすることが大切です。壁、床、天井材など、素材や色を事前に決めておき、完成時にまとまりのある空間になるように計画しましょう。

③導線を意識した造りに

患者がスムーズに移動できるよう、導線を意識した設計が求められます。適切な動線設計は、患者のストレスを減らし、より快適な空間を提供します。また、クリニック内での移動に無駄があると、ストレスを感じるので、リピート率にも影響するでしょう。

5. オススメの空間レイアウト例

①安心感や居心地重視の空間

1. 色味
暖色系: ベージュ、クリーム色、ソフトなオレンジなどの暖色系は、温かみを感じさせ、安心感を与えます。

グリーン系: 自然を感じさせる緑色は、癒しの効果があります。観葉植物を取り入れることで、さらにリラックスした雰囲気が生まれます。

2. 素材
天然素材: 木材やリネンなどの自然素材は、温かみと安心感をもたらします。特に、木の温もりは心を落ち着ける要素となります。

ソフトなファブリック: ソファやクッションに使うファブリックは、柔らかく触り心地の良いものを選ぶと良いでしょう。ウールやコットンなどが適しています。

マットな仕上げ: 光沢のある素材は冷たい印象を与えることがあります。
マットな仕上げの素材を使用することで、落ち着いた雰囲気を演出できます。

3. デザインのポイント
レイアウト: 広めのスペースを確保し、椅子やテーブルは適度な距離を置いて配置します。
これにより、プライバシーを保ちながらリラックスできる環境を提供します。

ソフトな照明: 明るすぎる照明は緊張感を生むため、間接照明や調光可能な照明を使用して、柔らかい光を演出します。

アートやデコレーション: 壁に穏やかな風景画や抽象画を飾ると、視覚的にリラックスした空間になります。自然をテーマにしたアートは特に効果的です。

②信頼感や清潔感重視の空間

1. 色味
ホワイト系: クリーンで明るい印象を与えるため、ホワイトは信頼感や清潔感の象徴です。壁や天井に使用することで、空間を広く感じさせます。

薄いグレー: ソフトで落ち着いた印象を与え、洗練された雰囲気を作ります。明るいトーンのグレーを選ぶことで、清潔感が維持されます。

ブルー系: 特に淡いブルーは、安心感を与えつつ清潔感をもたらします。水や空を連想させ、リラックス効果もあります。

2. 素材
ステンレスやガラス: これらの素材は、清潔感を強調します。診察室や処置室には、ステンレスの器具やガラスのパーティションを使用すると効果的です。

タイル: 壁や床に使用するタイルは、掃除がしやすく、衛生的です。ホワイトや淡い色のタイルを選ぶと、明るさと清潔感が増します。

高品質な合成素材: メンテナンスが容易で、耐久性がある合成素材を使用すると、長期間清潔感を保つことができます。

3. デザインのポイント
シンプルで整然としたレイアウト: 必要最低限の家具と機能的な配置にすることで、すっきりとした印象を与えます。物が少ない空間は、清潔感を感じさせます。

適切な収納: ストレージを工夫し、物が散乱しないようにします。目に見えない収納を設けることで、整理整頓された印象を持続できます。

自然光の活用: 大きな窓を設けて自然光を取り入れることで、空間が明るくなり、清潔感が向上します。適切なカーテンやブラインドを使って光を調整します。

クリニックインテリア

まとめ

インテリアは、クリニックの雰囲気や患者の感情に大きな影響を与えるだけでなく、訪れた人が「また行きたい」と思う気持ちにも直結します。
色彩や素材、空間の工夫を通じて、安心感やリラックス感を提供することが可能です。
具体的なデザインやレイアウトを工夫することで、居心地の良い空間を生み出し、再来院の意欲を高めることができます。
インテリアが感情に与える影響を深く理解し、最適な設計を行うことで、患者の信頼を得られるクリニックを目指しましょう。